1997 大型舗装
日本の大動脈を支える
大型舗装工事への道
1997年(平成9年)、当社は大型切削舗装施工という未踏の領域に挑んだ。
そして、技術を手探りで習得し、やがて国道1号線や第二東名の大規模舗装を手がけるまでに成長した。
その軌跡は情熱と挑戦の連続で、現在もICT施工という新技術を取り入れチャレンジが継続されている。
手探りで挑んだ切削工事
道路維持舗装から事業を始めた当社が、大型切削舗装施工に挑んだのは1997年(平成9年)、設立から15年が経った頃だった。道路が新設から維持へと転換する時代、切削工事という工法が広がり始めていた。既存の舗装を削り取ってから新たに舗装する。この技術が大型舗装への扉を開く鍵だった。しかし最初の数年は思うようにいかず、大手企業が市場を押さえる中、簡単には仕事が取れなかった。 技術習得は困難を極めた。インターネット環境が整備されておらず、AIもない時代。ライバル会社に聞くわけにもいかない。「ただただ見よう見まねで学ぶしかありませんでした」と担当者は振り返る。材料業者に聞き、工場担当者に相談し、他社の現場を観察し、一つひとつ自分たちで技術を積み上げていった。そして失敗を重ねながらも、徐々に大手に負けない技術力を身につけた。
重機の進化で切り開かれた可能性
技術習得とともに、重機への投資も進めた。当初のアスファルトフィニッシャは幅4.5mまでしか対応できなかったが、現在では約6mまで一度に舗装できる。2回に分けていた施工が1回で完了し、効率は格段に向上した。 新東名の浜松浜北インターアクセス道路では、約5万平方メートルの舗装を担当した。外国製フィニッシャで幅7.5mを一気に舗設する。国道1号線も浜松市、磐田市、掛川市、潮見バイパスと複数箇所で手がけ、国土交通省発注の案件を任されるまでになった。
民間工事の部門では、工場などが休業期間中に工事を進めなければならないことがある。浜松市内の工場では約5,000平方メートルもの広さの駐車場舗装を、ゴールデンウィーク中で完了させるなど展開していった。そのため、正月の三が日に現場に赴くこともあった。こうした地道な努力によって、あらゆる規模の舗装工事に対応する体制が築かれた。


ICTが拓く新時代
2010年代、国土交通省がICT施工の推進を本格化。マシンコントロール建設機械を使えば、測量や丁張設置の作業が不要になり、機械が自動で高さを制御できる。そこに着目し、当社はICT機器への投資を決断した。「おかげで機械だけで施工できるようになり、施工スピードが格段に上がりました」と関係者は振り返る。また、環境配慮のためにアスファルト混合物製造時の加熱温度を低減させる中温化合材を使用し、CO2排出量を削減する技術も採用するようになった。
次世代へ継ぐ技術と未来
現在、舗装部門は7名で構成され、これまでに培った技術を次の世代へ確実に引き継いでいこうと注力している。舗装工事においては、熟練オペレーターの高齢化、夏の高温による熱中症リスク、災害復旧工事への流れによる舗装案件の減少、価格競争の激化など、数々の課題が山積する。熱中症対策については、水分補給方法や空調服の着用など、できる限りの対策を実践している。また、外注コストを削減して価格競争に打ち勝つために、切削機の保有も検討中だ。
道路がある限り、誰かがその安全性を守り続けなければならない。そのためにも今後はICT施工を完全にマスターし、AI技術や遠隔操作の時代に備え、地域のインフラを守るという使命感を胸に、当社の挑戦は続く。
